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■京都 千年の誘い

都を猿が護れば災いもサル

【表鬼門を護る猿】

 京都の表鬼門は猿が護っている。

 京都御所の東北角、猿ヶ辻といわれる一角の土塀の庇の下に御幣を持った木製の猿がいる。これは日吉大社のお使い。前は金網で覆われており、まるで生きている猿がいるようだ。

 日吉大社は国家鎮護・方除けの神として古くから信仰されているが、桓武天皇の庇護で都の表鬼門を護る寺として栄えた延暦寺の護法神でもある。そこで、はるばる都の中心まで出張してきて、鬼門に目を光らせているというわけ。

 

 それにもう一ヵ所、表鬼門を護る猿が…。

 こちらは、比叡山のふもとにある赤山禅院。延暦寺の末寺で、この拝殿の屋根のうえでも、やはり焼き物の猿が日吉大社から出張してきて、都の方へにらみをきかせている。これも周囲を金網で囲まれていた。

 「昔はここから、祇園まで見通せたんですよ。あの猿は抜け出して祇園へ遊びにいったのか、わき腹にけが(欠けている)をしているんですわ」と執事の植野圓俊さんはにっこり。

 元亀2年(1571年)の織田信長の比叡山焼き討ちで、古い資料はなにも残っておらず、いつから屋根の上の猿がいるのかはっきりしない。しかし、桓武天皇がこの都をいかに大事に造ったか、今でもそれがしのばれる。

《所在地》
京都御所猿ヶ辻 京都市上京区京都御苑(地下鉄・今出川下車徒歩10分)
赤山禅院     京都市左京区修学院関根坊町(叡山電鉄・修学院下車徒歩20分)


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