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■京都 千年の誘い

大宮人の滝も今は市民の憩いの場

【名古曽の滝】
  滝の音は絶えて久しくなりぬれど
            なこそ流れてなほ聞こえけれ

 小倉百人一首にもとられている藤原公任(966年〜1041年)の歌。平安時代初め、嵯峨天皇(786年〜842年)が嵯峨野のこの地に離宮嵯峨院(のちに大覚寺と改める)を営んださい、池泉庭を造ったが、その一部として名古曽の滝も造られた。現在の大覚寺の北東にあり、小さな流れが100メートルほど東の大沢池に流れ込むようになっていた。しかし、造営後ほどなく荒廃したようで、公任がこの歌を詠んだ頃はすでに「滝の音は絶えて久しく」なっており、遺構としての姿をやっととどめていたのだろう。

 平成6年からの調査で水の流れたあとを見つけ、同11年に復元された。「絶えて久しく」なってから約1200年ぶりに復活した名古曽の滝。観光客はあまり足を運ばないが、地元の人がよく散歩をしている。

 かつて、大宮人が遊んだ池泉庭園。毎年、行われている仲秋の名月にあわせた「観月の夕べ」では当時の優雅な世界をしのぶことができる。

(撮影は大覚寺で)

《所在地》
京都市右京区嵯峨大沢町4
(市バス・大覚寺前下車すぐ)


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