産経関西(産経新聞大阪本社公式ニュースサイト)

今年の斎王代に選ばれた料亭「菊乃井」若女将・村田紫帆さん

 「皿の中に主役は1つ」 旬の食材で"物語"作る

 八坂神社(京都市東山区)の南楼門の鳥居を南へ下がった祇園の一等地。料亭が並ぶ落ち着いた雰囲気の中に、この店はある。今年の葵祭のヒロイン、斎王代に選ばれた料亭「菊乃井」(同)の若女将、村田紫帆さん(25)は「旬の食材をおいしく料理してくれて、サービスも行き届いている。祖母の誕生日のお祝いにも家族で利用しました。隠れ家的な雰囲気が落ち着きますね」と話す。

 料理長の筒井光彦さん(33)は大阪の人気イタリア料理店「ポンテベッキオ」で約8年間料理長をつとめた人気シェフ。独立するなら京都、と決めていたという。「歴史が息づいていて、街自体に『お客さんに来てもらおう』という精神が感じられるから」。オープンは昨年6月とまだ日が浅いが、口コミであっという間に人気が広まった。

 筒井さんが大事にしている原則は「皿のなかに主役は1つ」。「その時一番の食材の良さを引き出すにはどうすればいいのか。どんな脇役を添えればよいか。余分なものは要らないし、吟味して選び抜きます」と話す。

 そのポリシーは店の内装にも貫かれている。1階はグランドピアノの置かれたウェイティングスペースと個室。テーブルが並ぶ2階は窓を大きく取り、今はモミジの緑が美しい。天井が高く開放感のある空間には絵や花などの飾りが一切なく、簡素な美しさが料理を引き立てる。

 「厨房(ちゅうぼう)を2階に作ることが決まっていたので、お客さんの反応を見ながら調理し、できたてをすぐに出せるよう、メーンの客席も2階に配置するようにしたんです」

 店のメニューはコースのみ。旬の食材を使ったストーリー仕立ての料理の中で「前菜とメーンでヤマ場を2回作るように意識している」という。

 「新しい店ですから、秘伝のたれや伝統の味があるわけじゃない。『あぁ、この味だ』という感覚と同時に、味や盛りつけに毎回新鮮な驚きがあることが大事。店にこれで完成というのはないんです。常に未完成だからこそ、次が見えてくると思っています」

 旬のアスパラガスをぜいたくに使った一品をほうばると、シェフの前向きなエネルギーが伝わってきた。

                                       ◇

リストランテ キメラ 京都市東山区祇園町南側504 TEL075・525・4466 営業時間はランチタイムが12~14時(ラストオーダー)、ディナータイムが18~21時(同) 水曜日定休 昼のコースは4000円(税・サービス料別)から、夜のコースは1万円(税・サ料別)から

前の記事:そばとフレンチの絶妙な組み合わせでスパイシーな味わいの「地鶏蕎麦御膳 »

後の記事:兵庫県弁護士会元副会長 春名一典さん - 「老松道場 とり新」 »

ホーム

PR 特選情報

アテックス-バナー

フォトニュース

「撮影者:ちか / 撮影場所:大阪府枚方市 / 撮影日時:2007年7月」 井村仁香さん DGR00044G090108D.jpg
DMS00011G090108D.jpg DMS00004G090108D.jpg DKL00010G090108D.jpg
巣山古墳の外堤から見つかった約100メートルにわたって続く葺き石=奈良県広陵町 「関ヶ原」1年前の書状 徳川秀忠、黒田如水あて 正装で1年間の精進を誓う芸舞妓たち=京都市東山区の祇園甲部歌舞練場