2008年7月 2日
豆花 「お菓子工房 のいちご」(神戸市長田区
■豆腐のようななめらかさ「人のきずな」が隠し味
≪推薦人…料理店「川島しょう店」川島良弘さん≫
■材料にこだわる「台湾風パンナコッタ」
ひんやりなめらかな食感の「豆花(トウファ)」は、夏にぴったりのスイーツ。「『花』という字に『ふわふわ』という意味があるそうなんです」。「お菓子工房 のいちご」(神戸市長田区)で腕をふるう三橋薫さん(43)の新作だ。
「缶詰をほとんど使わず、無農薬や国産の材料にこだわる菓子ばかりですよ」。神戸の下町・長田で人気の料理店「川島しょう店」(同区)を経営する川島良弘さん(53)が、紹介してくれた。
豆花のもとは台湾の菓子。三橋さん流にいうと「台湾風パンナコッタ」。国産のピーナツの皮をむき、水に漬けたものをミキサーにかける。牛乳、ショウガ、黒糖、塩を加えて複雑な味わいにし、さらに、かたくり粉、豆乳を入れ、よく混ぜて冷やす。豆腐のような食感の豆花の完成だ。
「菓子は、材料が高ければおいしいとはかぎらない」が三橋さんの持論。「濃厚でコクがある」という豆乳は、近所の豆腐店で分けてもらう。下町ならではの、人のきずなに「のいちご」の味の秘密がある。
薄味の豆花に、生マンゴーを使った色鮮やかなソースとココナツミルクをかけた「マンゴー豆花」は南国風味。トロピカルなマンゴーの味わいと、豆花のショウガの味が印象的だ。小豆煮と白玉団子をのせた「小豆豆花」はあっさり和風味。全く表情の違う2つの豆花は、器までしっかり冷えている。
「台湾の豆花にヒントをもらいましたが、菓子作りでは、何かを参考にしても、そのまま、まねることは絶対にしません。菓子には個性がないと」と三橋さん。焼き菓子やゼリーなど、店頭に並ぶ約30種類の菓子にはどれもアイデアが詰まっている。
「ケーキがあるから人とつながっていられる。そんな思いで一つ一つ作っています。お客さんと顔の見えるおつきあいをしたいですね」。下町の小さな店で丁寧に作られた冷たいスイーツは、少しの間、暑さを忘れさせてくれる。
◇
お菓子工房 のいちご 神戸市長田区久保町4の5の7 TEL078・641・5107 マンゴー豆花、小豆豆花はいずれも430円。果汁を搾るところから作り始める「ブラックベリーとグレープフルーツのジュレ」は340円。無農薬有機栽培の甘夏を使ったオレンジロールは1本2100円。注文に応じてアニメキャラクターなどをかたどって作るバースデーケーキ(1つ3000円程度~)も好評。ランチ営業もあり、パスタなどが楽しめる。火曜定休。
(2008年7月 2日 16:54)
Category:別腹の誘惑
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