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高島屋上席執行役員大阪店長 西野輝雄さん - 京の鳥どころ 八起庵

 ■濃いめのダシと相性抜群 汁飲み干す絶品鴨なんば

 鴨川のほとりにたたずむ「京の鳥どころ 八起庵(はちきあん)」(京都市左京区)。京都・八瀬大原と滋賀・安雲川に養鶏場を持ち、鶏本来のうま味にこだわった会席料理を提供する鶏料理専門店だ。

 「あの『鴨なんば』は絶品。久しぶりに食べたいなあ」と懐かしそうにつぶやくのは、高島屋上席執行役員大阪店長の西野輝雄さん(63)。京都店長時代、公私にわたってよく利用していた店で、家族全員が鴨なんばの大ファンだという。

 八起庵の店主、川西満佳さん(68)は30歳の時、脱サラして鶏料理店を始めた。「小さいころから食べることが大好きで、焼鳥屋でもやろうかと家内と2人で始めたものの、焼き鳥はくしに刺すのが大変で…」と胸、もも、肝など部位ごとに最適な調理をして順番に提供。「ひいきにしてくれた京都大学の教授が真剣にメニューを考えてくれて、鶏会席が完成した」と話す。

 付き出しからデザートまですべてに鶏(卵)を使ったコース料理は、当時はめずらしく、評判の店に。著名人の常連客も多く、仏ファッションデザイナー、イヴ・サンローラン氏が来店したこともある。

 メニューは創業当時も今もほぼ同じ。「おしながき」はシンプルで、夜はおまかせコースに水たきとすき焼き、昼はこれに庵弁当が加わる。

 西野さんが絶賛する鴨なんばは、おまかせコースのしめに登場。鴨の脂に負けないよう濃いめに仕上げた特製ダシと合鴨肉、九条ネギ、京風細うどんの相性は抜群で、プーンと漂うサンショの香りが食欲を刺激する。スープにはじまり、刺し身、焼き物、煮物…とコースを一通り堪能したあとでも、スーッとのどを通り、「たいていの人が汁を飲みほす」というのが店主の自慢。

 さらに、有精卵を使った卵かけご飯を注文し、ペロリとたいらげる人も少なくないとか。

 「気さくで商売熱心な人」(西野さん)という店主は、ネギを斜め切りする機械や特殊な量りを考案したアイデアマン。最近は、店の味を商品化することに凝っており、まかない料理のカレーを「京風鶏カレー」として売り出したり、フリーズドライの鶏雑炊を作るなど次々と新商品を開発している。

 「味をまねされることを恐れるのではなく、うちの味を多くの人に知ってもらい、店舗に足を運んでもらうきっかけにしたい」と川西さん。鴨なんばは“お取り寄せグルメ”としても人気が高いが、風情のある店でいただくと、ひと味もふた味もうまい。(近藤繭子)

 

 京の鳥どころ 八起庵(京都本店)

 京都市左京区川端丸太町上ル東丸太町8 TEL075・761・5470 営業時間は11時半~14時 17時~21時 完全予約制 月曜定休 おまかせコース(昼)3990円~。(夜)6300円~1万2600円。庵弁当2940円。水たき8900円、すき焼き6800円など。

 

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