朱雀、乾燥で茶色 キトラ古墳
キトラ古墳(奈良県明日香村)の石室から昨年2月にはぎ取られた南壁壁画「朱雀」について、文化庁は13日、平城遷都1300年の平成22年にも一般公開する意向を明らかにした。朱雀は現在、壁画を覆うバクテリアなどが茶色い粒状に変化し、はぎ取り前の鮮やかな紅色が失われているが、乾燥が原因で劣化ではないという。
同日、奈良県内で開かれた「古墳壁画保存活用検討会」で、同庁が壁画の現状を報告した。
高松塚古墳壁画の修復施設(同県明日香村)で保存されている朱雀(縦15センチ、横40センチ)は、直径0・5ミリ前後のバクテリアなどによるゼリー状物質に覆われ、施設内での乾燥によって物質が凝縮して茶色く変化。壁画上の泥の層も白く変色し、全体的にくすんだようになっているという。
ただ、壁画の描かれたしっくいなど全体的には良好な状態が保たれているといい、同庁は「汚れの除去をせず現状のまま保存できれば、22年の公開も不可能ではない」としている。
一方、同庁はこの日、西壁南側で十二支像「申」の一部とみられる赤色顔料を確認したと報告した。今後顔料を覆う泥と一緒にはぎ取り、詳しく調べるという。
(2008年8月14日 08:50)


