【直球緩球】松下電器産業 福島伸一専務(関西代表)
― 関西代表という新設ポストに就いて5カ月たった
「創業の地、関西の位置づけの重さを実感する。日本の中で国内総生産(GDP)や人口が2割を占め、経済圏だと韓国やブラジルと同じボリュームだ。当社の『関西力』をみると生産量や従業員数で全社の5割が集まっている。西日本に広げれば7割になる。改めて、松下の大きな地盤だと再認識している」
― 関西代表として地域での役割をどう考えるか
「地方自治体、企業、経済団体、そして大学との窓口が主な仕事だ。企業には当社のAV(映像・音響)や情報システムを提案し、採用してもらえるよう、営業支援をする。環境関連商品にも力を注ぐ。とりわけ大学は、二酸化炭素(CO2)削減など急速に対応を進めており、大きな取引先になると思う。研究面だけでなく、取引面での連携も進めたい」
― 大阪湾岸で1兆円の投資を行うなど、関西への工場立地を進めている
「高付加価値事業は日本で展開していく。そうなると技術と人材の集積が必要だ。尼崎のプラズマパネル工場、姫路の液晶パネル工場、大阪・住之江のリチウムイオン電池工場など技術、人材の集積と地域の集約を図っている。関西は、今まで以上に大切な拠点になってくる」
― 一方、関西代表の設置は中枢機能の東京移転の呼び水という推測もある
「内需中心の会社ならば東京が重要なマーケットになるだろう。しかし、当社は海外の売上比率を伸ばそうとしている。10月のパナソニックへの社名変更も、統一ブランドのもとでグローバル展開することが目的だ。東京、大阪といった見方は関係ない。社長のいるところ(大阪)がヘッドオフィスだ。アジアと隣接する関西の成長性は高くむしろ、ベストポジションにあると考えるべきだ」
― 社名変更をどう生かしていくか
「パナソニックのブランド価値を高めて、企業活動を通じて関西の発展に尽力する。地域で敬愛されるパナソニックになりたい」
― 減便の相次ぐ関西国際空港を支える経済界としてどう支援するか
「当社の航空物流の7割は関空を利用しており、ウエートは大きい。重要なインフラだと思うので、支援したい。国内の完全24時間空港は関空だけだ。欧州便が減っているものの、アジア便は増えている。うまく利用していきたい」
ふくしま・しんいち 京大法学部卒、昭和46年松下電器産業。人事部長、常務などを経て今年4月から現職。59歳。長崎県出身。
(2008年9月23日 09:45)


