2008年10月26日
(4)渡航先の会員とも交流 若者よ 海外に飛翔せよ
ロータリークラブは、来日した留学生を支援するほか、海外で学ぶ日本人学生もサポートしている。国際ロータリーが運営する国際親善奨学金を学生に支給。「日本の若者よ、世界に学べ」というのが狙いの教育支援制度を長年続けているのだ。
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| 憧れのダレール元ルワンダPKO司令官(左)と記念撮影に納まる田邊悠さん |
■国際貢献を決意
立命館大国際関係学部3年の田邊悠さん(22)は、ロータリーの奨学金でカナダのブリティッシュ・コロンビア大に1年間留学し、この8月に帰国した。留学 中、同国のロメオ・ダレール上院議員と懇談できた。議員というより、ルワンダ内紛での国連平和維持活動(PKO)司令官といった方が通りがいい。国際政治 の難しさを体験した人物だ。
「ダレールさんが『国際政治は各国の冷酷な論理が働くが、地道な活動でも世論を引きつけることができる』と語ったことが印象的です。国際貢献に身をささげようと決意しました」と田邊さん。現在は就職活動の一方で、青年海外協力隊への参加も視野に入れる。
「僕の場合は、ロータリーの奨学金の年齢制限が緩いのが助かりました」。こう語るのは、大阪大大学院医学系研究科で学ぶ岩江荘介さん(37)。関西大商学 部を卒業後、保険会社に勤務。この時、遺伝子情報の論文を読み、「これからはこの分野が伸びる。ぜひ研究したい」と退職して大学院に進んだ。ロータリーの 奨学金では英ランカスター大社会学部で1年間、勉強した。
「留学して痛感したのは、生命倫理などでは欧米が非常に進んでいることです。今後は『科学技術と一般社会』といった分野の研究を進めたい」と夢を膨らませる。
2人とも、ほかの奨学金制度では得られない体験もしている。留学先のロータリアン(会員)との出会いだ。「奉仕活動に献身的に取り組む姿は忘れられません」と口をそろえる。
■精神を学ぶ
ロータリーの奨学金で留学する学生は、語学試験や論文にパスしなければならない。
合格後はロータリーの精神を学ぶ説明会への出席が必須。渡航後は、留学先でのロータリアンとの交流や会合の出席を勧められる。その間、日本のロータリーク ラブに生活状況などを知らせ、帰国後は報告会での発表が求められる。「支援する以上はロータリーの活動を理解してほしい。留学の成果も披露してもらう」と いうのが趣旨で、学生側も必死になってそれに応じている。
奨学金制度の応募者は「ロータリーの奨学金で留学 していた先輩が勧めてくれた」という事例が多い。予備知識ゼロで受験して、ロータリーの活動を身につけて留学するケースは「あまり聞いたことがない」(第 2640地区の幹部)という。知名度をあげるための変革のカギは、ここにもあるようだ。
【用語解説】ロータリー財団 国際ロータリー6代目会長だった米国のアーチ・クランフが慈善事業の基金創設を提唱し、1917年に原形ができあがった。財団はその後、発展・分科し、今日の国際親善奨学金制度になった。
奨学金を受けた学生に、緒方貞子元国連難民高等弁務官らがいる。ロータリアンの親族は応募できない。奨学生が受給できる額は、1人当たり2万4000ドル(約230万円)前後。返済義務はない。第2640地区では来年出国予定の人向けに2480万円を拠出する。
(2008年10月26日 13:11)
Category:変わるロータリークラブ「第2640地区」の挑戦
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