2008年11月 1日
壁画「朱雀」泥部分に羽の先端
キトラ古墳(奈良県明日香村)の石室から昨年2月にはぎ取られた極彩色壁画「朱雀」について、文化庁は31日、泥しか残っていないとみられていた部分に、羽の先端部とみられる赤色顔料が見つかったと発表した。「朱雀」は左羽の半分以上が泥で消滅したとも考えられていた。
同庁が10月中旬、強化措置を施すために壁画を裏返した際に発見。「朱雀」の左羽の先端に接していた泥の裏側に、長さ1・2センチ、幅6ミリにわたって、鋭角上の図柄が描かれていた。黒い輪郭線の内側に赤色顔料が塗られ、羽の一部と判明。泥の厚さはわずか1ミリ程度だったという。
この個所は、石室の盗掘穴近くだったため、壁画は失われていたとみられていた。壁画を壁石からはぎ取る作業をした際、泥の部分を切断しなかったことで、消失を免れた。
壁画保存担当の川野邊渉。東京文化財研究所副センター長は「絵が残っていたのはまさに奇跡だが、泥を取り除くと壁画も消滅する」と話しており、同庁は保存方法を専門委員会で検討することにしている。
(2008年11月 1日 08:00)
Category:社会
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