2008年11月 4日
関西スーパーマーケット社長 井上 保さん(61) (1)学生時代
「流通革命」読み“開眼”
大阪府布施市(現東大阪市)に5人兄弟の末っ子として生まれました。勉強よりも遊びや運動が好きな子供で、中学時代にはバレーボール部で活躍しました。主将としてチームを率い、市代表として近隣市との対抗戦に出場した経験もあります。
関西大学経済学部に進学したのは学園紛争の最中でした。どこに正義があるのか理解できなかったため、学生運動は遠くから眺めていただけです。ただ、授業が休講になったり学園祭が中止に追い込まれるなど、落ち着かなかったですね。
明確な目的もないまま学生生活を送っていたのですが、3回生の冬に著名な経済学者、林周二氏が著した「流通革命」を読んだことをきっかけに勉強に“開眼”しました。たまたま本屋で見かけて手に取り、あまりの面白さに2日間で一気に読み終えました。
そこには流通の意義や仕組み、問題点、今後のあり方などが明確に書かれていました。消費者に安くて良いものを買ってもらうため流通はどうあるべきか、といった「目指す姿」が示されていたのです。
当時私は大阪市の中央卸売市場内でアルバイトをしたり、親戚が経営するおもちゃ屋を手伝ったりと、流通の仕事に興味を持っていました。流通革命を読んだことで流通を「生涯の仕事にしよう」と決意、本気で勉強に取り組み始めました。
4回生の時には卒業論文として、スーパーマーケットの「コールドチェーン」について研究しました。商品を鮮度良く売るには、冷蔵、冷凍技術の活用が不可欠だと考えたためです。ダイエーやイオンの前身スーパーの1つであるシロなどを見学しましたが、どの店も活気があってわくわくしましたね。
就職する際には、食品を専門に手がけていた関西スーパーマーケットのみを受けました。創業者である北野祐次社長(現会長)に面接で、「一緒に会社を大きくしていこう」と語りかけられ心を決めました。店舗に冷蔵ケースなどがそろい、「先進的な会社だ」と感じたことも決め手となりました。 (聞き手 竹岡伸晃)
いのうえ・たもつ 関西大経済卒、昭和44年関西スーパーマーケット。常務営業本部長、専務店舗運営本部長などを経て平成14年6月から社長。趣味はゴルフとプロ野球観戦で阪神タイガースファン。座右の銘は「信頼と感謝」。大阪府東大阪市出身。
(2008年11月 4日 14:14)
Category:いま、語る関西人国記
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