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"融資"の返済期限直前 小室容疑者5億円詐欺

 音楽著作権の譲渡をめぐる詐欺事件で、大阪地検特捜部に逮捕された音楽プロデューサー、小室哲哉容疑者(49)の関連会社が、かつて仕手戦の舞台となった投資・建設事業持ち株会社から出資を装った“高利融資”を受け、個人投資家から5億円を詐取した平成18年8月当時は返済期限の直前だったことが6日、分かった。特捜部は、小室容疑者が返済に窮し、自ら手掛けたヒット曲を材料に架空の著作権売却話を計画したとみて調べている。

 一方、小室容疑者が昨年、CDなどの音源となる原盤に関する権利の譲渡をめぐり、「イーミュージック」(東京)など2つの芸能プロダクションと同時に契約を結び、金銭トラブルを招いていたことも判明した。イー社側は法的措置も検討しているという。

 調べや関係者によると、小室容疑者は18年8月、すでに音楽出版社「エイベックス・エンタテインメント」(東京)などに譲渡済みだった楽曲806曲の著作権の譲渡を兵庫県在住の個人投資家に持ちかけ、合意した10億円のうち前払い金5億円を同月29日までに支払わせたことがすでに判明している。

 この5億円は、小室容疑者が取締役を務めるイベント企画会社「トライバルキックス」監査役、木村隆容疑者(56)=詐欺容疑で逮捕=が経営する広告会社名義の口座を経て31日、小室容疑者名義の口座に入金された。

 関係者によると、小室容疑者は同年3月、借金返済に向けて金融機関などを回っており、知人の紹介で投資・建設事業持ち株会社と接触。同社から、トライバル社が著作権を担保に「月利5%」で3億円の“融資”を受け、8月末までに、違法にならないように出資配当の形で返済する協定だった。小室容疑者らは詐取した5億円のうち約3億4000万円を即日、同社への返済にあてたという。

 同社の前身は、「最後の大物仕手筋」と呼ばれた西田晴夫被告(58)=金融商品取引法違反罪で公判中=らが14年に不正な株価操作を行い、大阪地検特捜部に19年に逮捕された事件の舞台となった。

 さらに小室容疑者は18年春から半年間、東京都内の自宅マンションの家賃(月額210万円)を滞納。借金も含め肩代わりした木村容疑者に詐取金から1億5000万円を返済した。
 

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