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洋なしと木いちごのタルト - 「エトワール・ドゥ・神戸」(神戸市中央区)

 推薦人…レストラン アオイ オーナーシェフ 小畠昇竜さん

 洋なしと木いちごのタルト

 ■粉の一粒まで焼き上がる 職人技が生むサクサク感

 粉の一粒までよく焼く。それが「エトワール・ドゥ・神戸」(神戸市中央区)のケーキのおいしさの秘密。なかでも、果物をたっぷりと使って焼き上げるタルトは、2代目・小田友彦さん(42)のこだわりの一品だ。

 人気フレンチ店「レストラン アオイ」(同区)のオーナーシェフ、小畠昇竜さん(31)も、小田さんが作るタルトのファンの一人。「ベーシックなんですが、全然重くなくておいしいんですよ」と紹介してくれた。

 ケーキやクッキーなど約160種のお菓子が並ぶ店では、オレンジ色の大きなオーブンがお出迎え。「お客さんにも、お菓子の焼けるところを見てほしい」と3年前に購入した。バターや小麦粉の香りが間近に漂い、鼻腔をくすぐる。

 この日オーブンで焼き上がりを待っていたのは、定番の人気商品「洋なしと木いちごのタルト」。180~190度前後で温度を4段階に調整し、2時間かけてじっくりと焼いていく。

 サクサクと口の中でほぐれるタルト作りは、「どれだけ水分を飛ばすか」がポイント。焦げないようにオーブンから早く出してしまう店が多いが、小田さんはぎりぎりまで焼いて香ばしさを引き出す。苦さと香ばしさは紙一重。経験と勘で「おいしいタイミング」を見極める。

 焼き方だけでなく、生地作りも小田流。材料は、一般的な作り方とは逆に、粉と砂糖にバター、卵の順番で加えていく。粉のグルテンが出にくく、ぽろぽろとした食感になるという。

 生地ができたら、アーモンドとカスタードのクリームをのせ、洋なしと木いちごを並べてオーブンへ。サクサクに焼き上げられたタルト生地が、ほんのり甘いクリームと甘酸っぱいフルーツを引き立てる。

 店は昭和44年創業で、来年が40周年。小田さんの父・武さん(76)の時代から、昔ながらの商店街で地元の人に愛されてきた。洋菓子の激戦区・神戸にあって、観光客や若者をターゲットにトレンドを追う店とは一線を画す。

 「昨日来てくれたお客さんが、今日も飽きずに来てくれる店にしたい」と小田さん。熱い紅茶と一緒に毎日食べたい、そんな味のタルトだ。(杉村奈々子)

エトワール・ドゥ・神戸 神戸市中央区北長狭通8の7の2 TEL078・351・0147。「洋なしと木いちごのタルト」は1250円(大)と800円(小)。ほかにフランス産の海塩バターを使った「塩バターカステラ」(1200円)や、フォンダショコラ(2000円)、淡路島産地鶏の卵を使ったふわふわ卵ロール(1000円)などが人気。午前10時~午後8時。水曜定休。

 

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