2008年11月17日
衣替え 宮里 真由美 44 会社員 奈良市
年々、秋の衣替えの時期がずれてくる。
20代の頃は季節を先取りしたい一心で、8月半ばには早々と長袖の濃い色のシャツとジャケットを着て、涼しい顔をしていた。そして10月に入る前には、冬物素材へとすべて入れ替えていた。
厳しい残暑がこたえるのと、合い物の素材が多く登場したおかげで、ついに今年は10月半ばになっても半袖インナーに薄い羽織ものやストールで過ごしてきた。
時折訪れる冷え込みに、タンスの奥から1枚、また1枚と引き出し、しまう機会を逃した厚手の洋服たちがあちこちにぶら下がり、クローゼットのある部屋はなんだか大変なことになった。
11月に入ってからやっと本格的に入れ替える気になったが、お天気のせいで洗濯が思うように進まない。ついでにクローゼットにも風を通しておこうとあちこち開け放し、だんだん収拾がつかなくなってきた。
まるで虫干し状態。
ふと先日行った「正倉院展」を思い出した。大切に宝庫で守られ古来行われてきた曝涼(虫干し)の伝統にのっとり、毎年この時期に開催されている。10月からの2カ月間は展示期間も含めて点検の期間となるらしい。
わが家では、私の宝物が一部屋占領してしまうはめになったが、正倉院宝物のように思えば、この惨状も乗り切れるのではなかろうか。
コート類を出した後にはすっきり収まるに違いない。と都合よく考えながら、アイロンがけをしてたたむ洋服を選ぶのだった。
(2008年11月17日 15:03)
Category:夕焼けエッセー
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