2008年11月23日
(7)奉仕実践の若者応援 活動通じ人間錬磨を
奉仕団体のロータリークラブは、ボランティア活動を行っている若者の応援にも力を入れる。大阪府南部と和歌山県のクラブの集合体「第2640地区」は高校 のボランティアサークルや若い社会人らの奉仕活動団体に年間約1000万円を提供するなどして、側面援助を行っている。
■ともに学び合う
今年9月、大阪府松原市の松原商工会議所に、同市の府立松原高校や堺市の私立精華高校など11高校のボランティアサークルの生徒約40人が集まった。南ア フリカ共和国出身で、大阪市平野区の社会奉仕活動家、トーマス・カンサさん(60)の講演を聞くためだ。精華高1年、阪口夏希さん(16)は「ボランティ アで大事なのは『支援を受ける側に何かを与えることではなく、ともに学び合うこと』というカンサさんの言葉が忘れられません。今後の活動に生かしたい」と 語る。
この会合の裏方を引き受けていたのが、第2640地区のロータリアン(会員)だ。サークルの顧問の先 生と連携して会合の設営をしたり、海外での奉仕研修旅行の支援などを進める。昨年はタイのロータリークラブと協力し、大阪、和歌山の高校生26人をバンコ クなどに引率し、スラム街で子供に読み書きを教える組織のメンバーと交流する場を設けた。
■“卒業”までの課題
ロータリークラブは、30歳以下の社会人や学生の奉仕活動家も応援する。彼らはロータリアンではないが、独自の会合を月2回開催し、時にはロータリークラブの例会で活動報告も行う。
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老人ホームの長野敬老院に車いすを贈り、阿久根紀男院長(右)と記念撮影に納まる奉仕活動家。「ロータリーの協力で実現できた」と話す=河内長野市文化会館 |
堺市堺区の奉仕活動家、中野大介さん(29)には忘れられない思い出がある。5年間かけて仲間9人とアルミ缶約800キロを集めて換金し、平成18年に河 内長野市の老人ホーム「長野敬老院」(阿久根紀男院長)に車いすを1台贈呈したことだ。「目標を成し遂げた達成感は言葉で言い表せません。アドバイスして くれたロータリアンには感謝しています」と中野さん。
同じく奉仕活動家で松原市の和田航さん(29)は「人 としても鍛えられる」と付け加える。「奉仕活動をするにはみんなを説得する力が必要ですし、意見対立を調整する能力も重要。壁にぶつかり悩んでいたとき に、ロータリアンからの助言で乗り越えることができました。こうした経験は今後、仕事などにも生かせるはず」と話す。
中野さん、和田さんが年齢的な面から奉仕活動家を“卒業”するまであと1年。だが、大きな課題も横たわる。ボランティア仲間の減少だ。2人は「奉仕に魅力 を感じる若い人が少なくなっているのが原因。残された月日で理解の輪を広げていきます」と強調する。第2640地区では奉仕の広がりについて“限界”を認 めながらも、2人の行動に熱いエールを送る。
【用語解説】IACとRAC ロータリークラブがボランティア活動をする若者を応援する組織は2つ。1つは14歳から18歳までを対象とするインターアクト・クラブ(IAC)。支援を 受ける高校のボランティアサークルはIACに登録して日々の活動を報告する一方で、近隣の高校生が集まる会合や海外研修などでロータリー側から人的・金銭 的支援を受ける。
18歳から30歳までの奉仕活動家を対象とするのが、ローターアクト・クラブ(RAC)。このクラブの会員は職業的・学問的技術を生かすことが求められる。
(2008年11月23日 13:24)
Category:変わるロータリークラブ「第2640地区」の挑戦
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