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町工場の星 飛んだ 雨雲突き抜け夢実現 東大阪・生中継

 

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 「ものづくりの町」の夢が宇宙に飛び立った。種子島の南東端にある種子島宇宙センター。大型ロケット発射場から約3キロ南の竹崎観望台は23日、大勢の見学者と報道陣で埋まり、東大阪の町工場の高い技術を結集した「まいど1号」を搭載したH2Aロケットの打ち上げをかたずをのんで見守った。ロケットが垂れ込めた雨雲を突き抜けて一直線に上昇していくと、関係者は肩を抱き合って喜び合った。

 

 「5、4、3、2、1、メーンエンジン、スタート」。午後0時54分、カウントダウンが終わるとともに、長さ53メートル、17階建てビルの高さに相当するロケットが轟音(ごうおん)とともに飛び立った。

 まいど1号を開発した東大阪宇宙開発協同組合の関係者たちは、万感の思いでこの瞬間を見守った。悪天候のため21日から2回延期になっただけに喜びはひとしおだった。

 平成14年12月の組合設立当初から人工衛星の開発に取り組んできた理事長の今村博昭さん(65)は「無事打ち上がり、うれしい限りだ」と感無量の表情。「若い研究者たちが必死で取り組んでくれ、われわれが逆に引っ張られた。みんなで力を合わせて人工衛星を打ち上げることができて誇りに思う」と胸を張った。

 まいど1号構想の仕掛け人で組合の初代理事長、青木豊彦さん(63)は「うれしいの一言。打ち上げは通過点。新たな気持ちで次の目標に向かいたい」と興奮気味に話した。

 組合の前理事長、竹内修さん(67)は、大阪・八尾空港から自家用小型飛行機を操縦して種子島にやってきた。「最後の審判を受けるような怖さだった。まいど1号の姿勢が安定するかが気がかり」

 竹内さんの飛行機に同乗した組合の設立メンバーの一人、サンコー精機(大阪市)社長、木村貞美さん(64)は「感無量。よくぞ、ここまできた。景気が悪く、暗い世相に明るい話題を提供した」と万感の思いで振り返った。

 東大阪市荒本北にある産業支援施設「クリエイション・コア東大阪」では、打ち上げの様子を生中継。大型スクリーンが用意された会場に市民が詰めかけ、発射の瞬間を見守った。

 父親が「まいど1号」の開発に携わったという大津市の主婦、佐竹奈未さん(30)は「父の夢がようやく実現する瞬間を見届けにきた。延期が続き、やきもきさせられたが、無事打ち上がって本当によかった」と語った。

 堺市中区の大阪府立大学では、まいど1号と通信できる運用管制室に学生らが集まった。前日から泊まり込みでアンテナの微調整などを行っていた工学研究科修士2年生の小畑貴稔さん(23)は「やっとこの日が来たという感じ。打ち上げがうまくいき、ほっとしている」と話した。

 【写真説明】H2Aロケットの打ち上げの映像を見つめる市民ら=東大阪市
 

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