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(13)歴史から養う眼力 村上次期ガバナーに聞く

  大阪府南部と和歌山県のロータリークラブの集合体「第2640地区」のガバナーエレクト(次期代表者)は、弁護士の村上有司さん(68)だ。現在のガバ ナー(代表者)、勝野露観(ろかん)さん(63)と行動を共にし、薫陶を受けてきた。今年7月のガバナー就任を半年後に控えた村上さんに抱負などを聞い た。 (山田肇) 

■継続する案件も 

「かわいい孫たちが夢を持てる世の中にしたい」と目を細める村上さん

 −−村上さんは最近の第2640地区をどう思いますか? 

 村上  勝野ガバナーの尽力で、会員相互のコミュニケーションが促進されてきました。第2640地区だけでも73のクラブがあり、同じ地区でもクラブが違ってしま うと顔さえ知らないということがありがちでした。しかし、最近はロータリーの各種会合が終わった後で会食を開き、お互いのことを知り合う機会が増え、人脈 が広がったという声を聞きます。 

 −−半年後はご自身の出番ですが抱負を 

 村上 基本的には先輩方が築いてきたことを継承したいと考えています。ただ、各種奉仕活動の中で継続すべきものがあれば続けていく、という新たな視点も検討したいですね。 

 −−ロータリーの活動は単年度主義で、1つの事業を翌年度も行うのはまれです。これを変えていくわけですか? 

 村上 単年度の活動はマンネリに陥らないのと、多くの奉仕活動を実行する、という狙いがあります。この原則の一方で、事業内容やニーズ、クラブの意見を総合的に判断して、複数年度にまたがる事業があってもいいのでは、と考えています。 

 −−ロータリーには104年の歴史があります。変化を起こすには、伝統主義との摩擦はありませんか? 

 村上  変えるべきものと、守るべきものとの峻別(しゅんべつ)は必要です。その線引きの眼力を持つにはどうしたらいいか。私は歴史に学ぶしかないと思います。 ロータリーの原則は何なのか、私たちは何を求めて活動するのかは、歴史が教えてくれます。そうした勉強会も必要でしょうね。 

 ■職業との両立 

 −−他の奉仕団体とロータリーとの違いを教えてください 

 村上 「職業奉仕」という概念を持っていることでしょうね。自分の職業に邁進(まいしん)することも社会全体への奉仕です。さらに、近所の清掃作業で得た経験も自分の職業に反映できる、という考えです。 

 −−資本主義は利潤追求が原則。奉仕は他人の幸福が目的。職業と奉仕は矛盾しませんか? 

 村上  パン屋さんを例に挙げましょう。利潤を追求するだけであれば、添加物入りであろうがお構いなしに安い原料で作って、高く売ればいいわけです。しかし、そん なパン屋さんにお客は来るでしょうか? 逆に、お客さんの健康を考えた材料でおいしいパンを作れば、お得意さんはきっとでき、利潤は後からついてきます。 職業と奉仕は両立できると確信します。 

 −−弁護士の立場からの意見は 

 村上  日本弁護士連合会では弁護士の倫理向上のための研修会を行っています。私たちロータリアン(会員)も倫理観が求められ、仕事をするうえで「今やろうとして いることは、みんなのためになるだろうか」と自問するよう訓練されています。この基本的な路線を愚直に追求していきます。 

 −−ガバナー就任後は一層多忙になりますね 

 村上 4人の孫と遊ぶのをリフレッシュにして取り組みます。あの子たちが夢を持てる世の中にしないといけないな、と思うたびにロータリーの活動にさらに身が入ります。 

 (おわり)

 

【プロフィル】村上有司(むらかみ・ゆうじ)さん  昭和15年、和歌山県田辺市生まれ。昭和41年、司法試験に合格。45年、法律事務所を開業すると同時に田辺ロータリークラブ入会。平成17年、同クラブ会長。20年7月、第2640地区ガバナーエレクト就任。今年7月にガバナーに就任予定。

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