2009年7月 6日
【産創館レポート】せっけん素材で"本物"の花を再現
せっけん素材で作られたバラの花「サボンドゥフルール」がプリザーブドフラワーに代わる花材としてにわかに注目を集めています。今年1月末の販売開始以来3カ月で約7万個がすでに完売したこの商品を開発したのは、株式会社テンダーハートの庄司佳永(しょうじ・かえ)取締役です。
2007年に設立した同社は、丹波のこだわり物産やシカ肉、世界唯一の伝統技能者が作り出す姫路白なめし革などの通信販売を主に行っています。
そんな同社が花材というまったくの畑違いの新商品を開発したきっかけは、長くフラワーアレンジメント業界に身を置いていた庄司さんが昨年3月、あるせっけん素材との出合ったことでした。
庄司さんは、業界でさまざまな花材を扱っていましたが、「プリザーブドフラワーは香りがなく、生花よりもサイズが小さいし、加工もできない。造花では手触りや質感がいまいち」と物足りなさを感じていました。
そこで、せっけん素材を用いて「本物の質感を再現した香る花」をテーマに開発に着手。「リアル感を出すのが一番苦労した」と語るように、花びらの光沢や厚み、なめらかさ、キメを再現するために何度も試作を重ねたそうです。
「まったく新たな花材を作る」という熱意に応えてくれる製造工場にも巡り合い、1年近くにわたる試行錯誤を経て商品化されました。
現在、商品はすべて手作りで月に30万個を製造するのが限界。色づけは食紅を使い、香りはローズのエッセンシャルオイルを配合して添加、安全面を考慮して成分分析も実施しました。花びらにスチームを当てると柔らかくなるため加工ができ、また色を塗ったり、ガラス細工を組み合わせたりと、アイデア次第で自由自在にいろんなアレンジができます。
また、お風呂に入れれば優雅に泡風呂としても楽しめます。
新しい花材の登場に、花材卸やブライダル、アパレル業界、小売業界などから引き合いが殺到。現在は10色を展開中ですが、新色も4色追加予定。またコチョウラン、ユリ、カーネーション、トルコキキョウなどの新たな花材や、加工用スチーム専用機などの付属品も開発中です。
今後は、業界での花材の流通を促すのと同時に、一般の認知度を高めるためにフラワーアレンジ教室の開校などを予定しています。
(大阪産業創造館 濱本圭伊子)
【写真上】せっけん素材で作られたバラの花「サボンドゥフルール」【同下】庄司佳永氏(中央)と、起業メンバーのみなさん
(2009年7月 6日 09:21)
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