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(1)大阪堂島会長 中島武さん 歌ってしゃべる"広告塔"

ロータリークラブの記念パーティーやクリスマス会などで演奏する「ザ・ベリーグッドマンズ」。メーンボーカルの中島さん(中央)ら8人がメンバー  国際ロータリーの「第2660地区」には“公認バンド”がある。「ザ・ベリーグッドマンズ」。平成3年4月の結成。平均年齢は70代。現在メンバーは8人。大阪堂島ロータリークラブ会長、中島武さん(71)はそのメーンボーカルとMC(司会)を担当する。

 「個性的な面々がそろっていて演奏に対する自己主張も強い。でも、ステージの前に数回練習するとピタッと息が合うんです」

 レパートリーは、ジャズや映画音楽のスタンダードナンバーなど約30曲。「メンバーも高齢でそう多くの演奏はこなせない」が、各クラブの記念パーティーやクリスマスには、自慢の演奏で一役買う。

 歌手にあこがれて 

 筋金入りのボーカリスト。10代中ごろは「本気で歌手になろうと思っていた」。戦前から戦後にかけて「東京の花売娘」や「憧れのハワイ航路」などで一世を風靡(ふうび)した流行歌手、岡晴夫(1916~70年)にあこがれ、のど自慢や地域の歌謡大会を荒らし、20代後半まではキタやミナミでアルバイト歌手やバンドマンも経験した。

 しかし、東京への進出を夢見て挫折、歌の世界からきっぱり足を洗う。保険会社に勤めて約20年間、歌と無縁の生活を送った。

 転機は、40代半ばに訪れた。カルチャーセンターブームが起こったころ。会社近くのシャンソン教室に通い始め、再び歌心に火がついた。そして、時代が昭和から平成に変わったころ、豊中市の音楽喫茶で月1回、チャリティーコンサートを主宰。5年間にわたって売り上げの一部を福祉施設に寄付。「歌って、喜んでもらう楽しさ」を知る。

 ラジオ番組も担当 

 平成6年10月に大阪堂島ロータリークラブ入会後、厳正なる“テープ審査”を経てバンドに入団。初舞台が、フェスティバルホールという感激を味わった。

 「歌の魅力は癒やし力」。音楽を通じてロータリークラブや、それ以外でも多くの人脈を築くことができたと自負する。今月、第2660地区の広報委員長に就任。また、ラジオ関西の深夜番組「ヒロノツトムの走れタコ」で「中島武のザ・ジェントルマン」コーナーを担当することに。

 「高齢者バンドを“売り物”に、歌ってしゃべるロータリーの広告塔がこの1年の目標です」

                  ◇

 国際奉仕団体のロータリークラブ。その原点は『利他』、すなわち、他人の利益になることの実践にある。しかし利己主義が台頭する現代、その原点を守り抜くことは決して生易しいことではない。「挑戦」「胎動」に続くシリーズ第3弾では、趣味やアクティブな動きでロータリーに新風を吹き込む第2660地区の元気人(げんきびと)を通して、いまこそ時代が必要とするロータリー精神に迫る。

 【用語解説】国際ロータリー第2660地区

 「地区」とは、国際ロータリーと各クラブを結びつける管理上の機構。世界を529地区に分け、日本は34地区に区分されている。200以上の国と地域に3万3234のクラブがあり、今年2月末現在の会員総数は121万9102人。第2660地区は大阪市、高槻市、八尾市など大阪府北部地域18市の85クラブにより構成されている。ロータリーの年度は毎年7月1日から翌年6月30日まで。例会は毎週1回、定例の場所と日時に開催。
 

 ※2009年7月12日 産経新聞朝刊(大阪版)掲載

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