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【南大阪連携 6大学の挑戦 大学を地域の知の拠点へ】<2>

集中講座“人間力”を磨く キャリア教育・FDプロジェクト

 9月10日。ホテル日航関西空港(大阪府泉佐野市)で開かれた「2泊3日集中講座」の最終日。切磋琢磨し合った思い出が去来するのか、この間の活動を振り返ってマイクを握った学生たちの目から涙があふれた。

講座の最終日に行われた活性化策のプレゼンテーション。感極まって泣き出す学生もいた

 この講座は自ら課題を発見し解決へと導く主体性をはぐくみ、社会人に求められる“人間力”を身につけてもらおうと「南大阪地域大学コンソーシアム」が大学生を対象に4年前にスタート。今年は桃山学院大学など6大学による連携プロジェクトが文部科学省の「戦略的大学連携支援事業」に選ばれたことから、そのメーン事業「キャリア教育・FD(授業改善)」の講座も兼ねて開催。ホテルに宿泊しながらの合宿形式を取り、今回の連携プロジェクト以外の大学も含む8大学から約70人の学生が参加した。

 関西空港を中心に地域の活性化を進めるにはどうすればいいか。学生にはこんな課題が与えられ、ホテルに隣接する空港施設のフィールドワークを行いながら、各チームに分かれて解決策を検討する。3日間議論を重ねた学生たちは最終日にプレゼンテーションに臨み、「空港のトイレに付加価値を」「観光地へは関空から萌えバスで」「カジノをつくる」「デートスポットを整備する」などのアイデアを提案。いずれも斬新なものばかりで、審査を担当した関西空港総務部調整グループの善野裕敏さんは「若い人の発想力に刺激をもらった」と話した。

 社会人としての意識を持ってもらうため、最終日は全員がリクルートスーツを着用。あえて他大学同士の混成チームを編成し、リーダーも立候補で決めるなど、自主性を育てるための工夫が凝らされているのも大きな特徴だ。参加した桃山学院大学文学部3年、澤井智実さん(20)は「あきらめずに力を合わせて取り組めば結果が出ることを確信した」。航空関係の仕事に就(つ)きたいという和歌山大学経済学部3年の石橋開仁さん(20)は「ひとりでは問題が解決できないことがよくわかった」。広島から参加したエリザベト音楽大学2年の黒西希さん(20)は「知らない人同士で社会勉強ができ、有意義だった」。6大学連携プロジェクトFD委員会の代表を務める桃山学院大学社会学部の巌圭介准教授は「大学の授業とは違い、短期間に現実問題と向き合うことで社会を見る目が養えるはず」と語った。

 この試みは6大学の個別の授業でも行われており、大阪大谷大学では地元の富田林市に街の活性化策を提案するため学生がフィールドワークを展開。授業を担当する人間社会学部の岡島克樹専任講師は「課題に挑戦することで、社会の問題に当事者意識をもって向き合えるようになったことが大きい」と話す。

南大阪地域6大学連携プロジェクト 社会に出ても通用する高度な実践力のある人材を育成しようと、南大阪地域にある桃山学院大学、大阪府立大学、大阪大谷大学、帝塚山学院大学、羽衣国際大学、プール学院大学が今年度からスタートさせた共同事業。2008年、文科省の「戦略的大学連携支援事業」に選ばれている。

【写真説明】講座の最終日に行われた活性化策のプレゼンテーション。感極まって泣き出す学生もいた

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