2009年9月28日
アジア進出を視野 経営リーダー育成 「関西社会人大学院連合」が開講
企業幹部が体験伝授 実践型の産学連携プロジェクト
社会人教育を進める目的で京阪神を中心とする大学が結集して発足した「関西社会人大学院連合」(大阪市北区)が、企業人を対象にアジアで活躍できる経営リーダーの養成に乗り出している。海外進出の課題や経営実務を学ぶことで国際的な事業展開に役立ててもらうのが狙いだ。経済団体のバックアップも受け、加盟大学の教員のほか、海外勤務経験の豊富な企業幹部らが自らの体験を伝授。実践型の産学連携プロジェクトとして注目を集めている。

9月12日。同連合の拠点施設「キャンパスポート大阪」(大阪市北区)で「ベトナムプロフィール」の講義が開かれた。講師はベトナムで会社を経営する日越パートナーシップ協会副会長、グェン・トリ・ユンさん。母国の歴史や文化、現在の海外投資状況などを自らの体験を交えながら解説し、受講者との質疑応答では「ベトナム戦争の影響は?」「日本人との気質の違いは?」など、積極的な質問が相次いだ。
この講義は同連合が進める「国際競争を勝ち抜く次世代経営リーダー養成プログラム」の一環。企業の中堅層を対象にアジアの現地法人幹部としての経営能力を開発するのが主な目的だ。経済産業省の「産学人材育成パートナーシップ事業」に選ばれ、昨年度からの3年計画で人材育成を進めている。2年目となる今年は8月から来年1月まで前期、後期に分けて開講。教材費以外は無料で、ベトナムを中心に海外進出を計画する企業経営者ら約30人が前期講義を受けており、10月から後期受講者の募集も始まる。
同連合は企業や自治体と連携して社会人教育を推進しようと、京阪神の大学を中心に設立された「梅田大学コンソーシアム」が前身。2007年の組織改編に伴って発足し、現在26の大学や大学院が加盟している。今回のプロジェクトには関西生産性本部や関西経済連合会も共同受託方式で全面協力し、加盟大学の教員に加え、アジアに現地法人を置く企業の幹部らがグローバルマーケティングや労務管理などの講義を担当。実践型のカリキュラムとなっている。
受講者の動機も経歴もさまざまだ。ベトナム・ハノイ市で日本語学校を経営する寺山正道さん(65)は「ベトナムは何度も訪れているが、まだまだ知らないことばかり。歴史やベトナム人の気質を理解したくて参加した」。ベトナム・ホーチミン市で医療機器の工場を運営する会社から参加した小池一弘さん(50)は「いろんな人たちと異業種交流できるので大いに刺激になる」。海外進出を計画しているという環境コンサルティング会社社長の向井昭博さん(38)は「講義で学んだことを事業展開に取り入れたい」と話した。
プログラムの開発リーダーを務める関西学院大学商学部の木本圭一准教授は「大学の“知”と企業の“経験”を融合させたプログラム。実務家に役立つものにしていきたい」と話している。
【写真説明】ベトナム人講師、グェン・トリ・ユンさんの講義を受ける受講者。次世代の経営リーダーの育成が目的だ
(2009年9月28日 10:51)
タグ:キャンパスポート大阪, 関西社会人大学院連合
Category:関西の教育
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