2009年11月30日
【南大阪連携 6大学の挑戦 大学を地域の知の拠点へ】<4>
大学から社会へ大きな一歩 大学職員能力開発プロジェクト
南大阪地域6大学連携プロジェクトの狙いは、学生支援だけにあるのではない。SD(スタッフ・デベロップメント)、つまり、大学の事務職員の能力開発も大きな柱になっている。
その一環として今秋から「SD事例ヒアリングプログラム」が進められている。6大学から職員を募り、4人一組になって先進的な職員育成を行っている大学の取り組みを調査しようというものだ。
プログラムに参加した羽衣国際大学(大阪府堺市)の清水明男事務局次長は大阪府立大学(同)、プール学院大学(同)、大阪大谷大学(大阪府富田林市)の職員とともに山形大学(山形市)に赴き、同大でSD事業を推進している地域教育文化学部の小田隆治教授からさまざまな取り組み事例のレクチャーを受けた。
山形大学では2003年に事務職員の企画・開発力を高めるプロジェクトがスタート。合宿セミナーの開催や山形県内の自治体と連携した地元ブランド商品の開発など積極的な地域交流を進めており、ヒアリングでは小田教授から「従来、事務職員は教員の補助的なイメージが強かったが、これからは対等にものが言える立場になってこそ、真の大学改革ができる」とエールを送られたという。
清水事務局次長は「教員が率先してSDプログラムに力を注ぎ、職員の能力を高めようとしていることに感銘を受けました。地域連携の取り組みに見られるように大学職員も学内だけでなく、積極的に社会に踏み出していかなければならない」と力を込めた。
一方、桜美林大学(東京都町田市)の事例をヒアリングした大阪大谷大学の石川実総務課長は「調査した事例はさっそく大学本部に提案したい」と語る。
桜美林大学では新人、中堅、幹部に分けた階級別の職員研修を行っているほか、将来の大学運営を担う職員育成を目的にした専門課程を大学院大学に設置。早い段階から大学職員の意識を持ってもらうため、係長クラスを職員採用試験の面接官として参加させている。
石川課長は「今回のプログラムでは先進事例に接することができたのはもちろん、他大学の職員とチームを組んで行動を共にすることができたのが大きな成果。大学間の横のつながりが広がった」という。先進事例のヒアリングは立命館大学(京都市)と松本大学(長野県松本市)に対しても行われており、その報告会が12月に大阪府立大学で行われる。SD委員会の委員長を務める大阪大谷大学教育福祉学部の大倉孝昭教授は「教員と職員は大学運営の両輪であることを、このプロジェクトを通して学んでほしい」と話している。
南大阪地域6大学連携プロジェクト 社会に出ても通用する高度な実践力のある人材を育成しようと、南大阪地域にある桃山学院大学、大阪府立大学、大阪大谷大学、帝塚山学院大学、羽衣国際大学、プール学院大学が今年度からスタートさせた共同事業。2008年、文科省の「戦略的大学連携支援事業」に選ばれている。
(2009年11月30日 09:45)
Category:教育
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