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(23)寝屋川ロータリークラブ 千葉明夫さん(72)

レース鳩に魅せられて

愛鳩にやさしい視線を注ぐ千葉さん=寝屋川市愛鳩にやさしい視線を注ぐ千葉さん=寝屋川市

 毎日朝と昼、京阪・寝屋川車庫上空に鳥の群れが現れる。千葉さんが育てるレース鳩(ばと)約400羽の舎外訓練だ。超多忙だった府信用農業協同組合連合会理事長時代も含め、レース鳩飼育の歴史は40年以上になる。

 オオハクチョウの飛来地で、自然豊かな宮城県・伊豆沼の近くに生まれた。男7人女2人の9人きょうだいの5番目。鳩との本格的な出合いは、3番目の兄から伝書鳩の世話を引き継いだ小学生のとき。鳩舎(きゅうしゃ)で雌雄をつがいにし、巣箱に産卵・抱卵させ、孵化(ふか)、育成した。

 「自分の育てた鳩が空高く飛びまわる姿や、鳩舎に帰ってくる姿に胸が躍ったもんです」

 しかし中学生になると、勉強が忙しくなり、弟に鳩舎の世話を譲った。その後、東京の大学に進学。鳩との縁は切れたはずだったが、結婚を機に関西に転居して数年、通勤電車の車窓から鳩舎を目にしたことで、思いが再燃する。30歳のころだった。

 ヨーロッパチャンピオンの血をひく鳩を譲り受け、自宅2階のベランダで10羽から飼育を再開。初めて参加した福井県の「大聖寺200キロレース」で優勝し、レースにのめり込む。

 鳩レースは、ヨーロッパ発祥のスポーツ。複数の愛鳩家の飼育する鳩を同一地点から一斉に放鳥、鳩が自鳩舎に帰還した所要時間と放鳥地から鳩舎までの距離で分速を割り出し、勝敗を決める。

 追い風なら分速1600メートルが出ることも。200キロレースで約2時間、北海道千キロレースでは当日か翌日には帰還する。条件を公平にするため、日本では全国を42のブロックに分け、地区別にレースが行われるが、1地区で1万羽以上が参加する人気レースもあるそうだ。

 「現在、うちの鳩が近畿地区チャンピオンで4連覇中。千葉鳩舎のモスキート千葉ライン系といえば、チャンピオンの血統として全国に知られています。『打倒千葉!』といわれるのが励みです」と不敵な笑みが広がる。

 ロータリーでは、環境保全委員会委員長として、寝屋川の美化に取り組む。来春には、緋鯉(ひごい)の放流も計画。「東北でも大阪でも、故郷の川は美しくなければ」と話した。


※2010年1月13日付産経新聞朝刊(大阪版)掲載

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