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【産創館レポート】共通ブランドでさまざまな商品

パッケージは大阪が最も活気づいていた頃の新世界。活力復活の願いも込められている 大阪を代表する味といえば、何を想像します?

 粉モンをはじめ、いろいろありますが、そこで「大阪の旬(あじ)」を挙げた人がいたらツウです。なぜなら、味と技術に自信がある複数のメーカーがひとつのブランドのもとに商品を展開するのが「大阪の旬」だからです。

 もともとは、島野珈琲(大阪市平野区)の先代社長が約20年前に自社の「リキッド珈琲」と「紅茶」をこの名前で販売を始めました。そして約5年前、代表取締役の島野渉氏が「メーカーには、昔から続くおいしい味を作り出す優れた技術や製法はあっても、販売力がない。今のままでは廃れてしまう」という危機感から、知り合いのお菓子メーカーに製造を依頼し、コーヒーに合うお菓子を「大阪の旬」というブランド名を付けて出すことにしました。

 第1弾として「まころん(ピーナツ入りの和風クッキー)」を商品化。以降、自分の舌を頼りに商品化できる食材を探し求め、歯に付かないあめをかりんとうに巻きつけた「あべっく奉天」や、弾力のある食感が人気の「くずもち」、ひとくちサイズの「バゲットラスク」、苦味がおいしい「珈琲味のコンペイトウ」など食べれば分かる技術力に裏づけされた商品がラインアップに次々と加えられた。年配者には懐かしさを、若い世代には新鮮さをもって受け入れられ始めました。

 ただ、情報発信力が弱い中小企業にとって、ブランドを立ち上げたからといって簡単に売れるものではありません。そこで島野氏は味に加えて、販路にもこだわりを見せ、大手の流通には乗せず、ブランドの思いや商品の付加価値を顧客に伝えて販売のできる店にだけ卸すことにしました。「価格競争に陥っては結局、作り手が疲弊し、商品作りもブランドも続かない」からです。

 「作り手よし、売り手よし、買い手(世間)よしの三方よしでないと、商売も味も続きません。“大阪の旬”を通して皆で気ぃよく、仲良くいきたいんです」。古き良き味を守る島野氏は、古き良きなにわあきんどの心意気も守っている。

(大阪産業創造館プランナー 原田真愛)

【写真説明】パッケージは大阪が最も活気づいていた頃の新世界。活力復活の願いも込められている

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