2010年3月 9日
迫る春場所 身近で見られる朝稽古 力士の迫力を体感
大阪市浪速区の府立体育会館で14日、初日を迎える大相撲春場所。力士たちは2月末には大阪入り、52の相撲部屋が府内を中心にした京阪神間などに宿舎を構えている。朝稽古(げいこ)を見学できる相撲部屋も少なくないと聞いて、熱気あふる力士たちの姿を求めて部屋を訪ねてみた。(中井美樹)
訪ねたのは、千賀ノ浦親方(元関脇、舛田山)が率いる千賀ノ浦部屋(堺市堺区)。土俵は、宿舎近くの駐車場内の特設テントの中に設けてあった。地域の人に親しまれるようにと、親方の配慮でテントは透明なビニール製、外からでも中の様子がよく見える。
この日の稽古は午前7時からで、15人ほどの力士がそろって四股(しこ)をふんだり、すり足をしたりするなど、体を温めるための準備をすでに始めていた。
間近で見る力士は、さすがに大きく、ひとつひとつの動きに迫力がある。親方や力士がぐるりと囲んだ土俵上では、実戦稽古の「申し合い」が始まり、巨体がバチンと激しい音を立ててぶつかりあう。
見学席から土俵まではわずか1メートルほど。荒い息遣いが聞こえ、汗も飛んできそうだ。「もっとつかんで」「あきらめるな」。親方の指導も熱を帯びる。
幕下、舛ノ山と三段目の拓錦が取組を始め、がっぷり四つに組み合った。静止しているように見えて、大きな力と力がぶつかっているのが伝わってくる。両者の筋肉が盛り上がり、汗で全身が光る。舛ノ山が、組み合ったまま、一気に拓錦を押し出した。
大きく肩で息をしている両者。わずか数十秒の取り組みに全身の力を込めているのが分かる。見ているこちらも力が入り、思わず手を握りしめていた。
申し合いの後は、相手力士を土俵の端から端まで押して、腕や足の力を鍛えるぶつかり稽古などが続いた。
部屋見学 マナーを守って
大相撲春場所を前に、府内などに設けられた各相撲部屋で稽古(けいこ)に励む力士たち。見学に訪れるファンも多いが、部屋訪問の際のポイントや注意点などをまとめた。
多くの部屋では本場所が始まると、稽古は調整程度となり、見学は原則「場所が始まる前まで」という。また、場所直前には稽古が休みとなったり、時間を短縮する部屋もあることから、今週末までの見学がよさそうだ。
錦戸部屋では室内見学は予約(電話0721・26・3434)が必要としているほか、「出げいこも多い」という友綱部屋は、公式サイト(http://www.tomozuna-beya.jp/)で、問い合わせを受け付けている。
多くの部屋では、宿舎近くのテントやプレハブの中に稽古用の土俵は設置しており、見学者が多い場合は制限する。また、尾上部屋の尾上親方は、「常識を守って静かに見学してほしい」と話すなど、見学に際しては、部屋の指示に従うことやマナーを守ることは絶対条件だ。
力士は稽古に集中していることから、不用意は物音や話し声はけがにつながる恐れがある。携帯電話の電源オフはもちろん、フラッシュによる写真撮影は厳禁。また、「神聖な土俵にはいったり、足を向けて座ったりしないように」(武蔵川部屋)という注意も必要だ。
【写真説明】力士たちが激しくぶつかり合う「申し合い」=堺市堺区
(2010年3月 9日 08:49)
Category:暮らしと文化
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