2010年4月20日
■32■くずはロータリークラブ親睦委員 森賢司さん
視覚障害者に絵画鑑賞の道
公募展の受賞作など現代日本画家の150号以上の大作を中心とする101点を4年にわたって、全国各地で展示する「遠き道展」の主催者代表を務める。
一昨年1月の明石市立文化博物館(兵庫県)を皮切りに来年初夏まで、北海道・釧路から沖縄・那覇まで15都道県16カ所の公立美術館を巡回している。
「展覧会を主催するのは、3回目になります。これまでは日本画の愛好者を増やすことだけが目的でしたが、今回は規模も会場も全国区になったので、新たな使命をもたせました」
その使命とは、視覚にハンディキャップのある人に絵画鑑賞の道を開き、その方法を普及させること。
ボランティアによるガイドツアーをはじめ、同展のために日展会員が制作した“触れることができる”日本画、レリーフ、点図、立体コピー、樹脂を使った触図録による鑑賞、ワークショップなど、今後普及が見込まれるものも含めた14の試みを全会場で実施している。
こうした活動を始めた理由については「美術館や博物館には老人や子供のために便宜を図る工夫が自然にある。だったら、視覚障害者が絵を鑑賞できる工夫があっても不思議ではありません。自然に受け入れてもらうことが、私にとっての奉仕の理想です」。
その言葉に、平面の芸術である絵画を視覚障害者が鑑賞できればすべての人に美術館に来てもらえる、という熱い思いがこもる。
母の影響で子供のころから絵をよく見た。関西学院大大学院(社会人コース)を修了し、税理士として独立後、鑑賞するだけではなく自身でも美術展を企画するようになった。
「大学院時代の恩師、小西砂千夫先生と比叡山延暦寺の小堀光實住職から人の優しさを教わったことが大きいと思います。その教えが富める者の義務であり、一隅(千)を照らすで、心に深く刻まれています」
ロータリアン(会員)は、率先して奉仕の精神を発揮すべし…が信条。「それを忘れたら、ただのお友達集団で終わってしまいますやん」と、大阪弁でさらりと言い切った。
【写真説明】日本画の全国巡回展を開催している森さん。視覚障害者らが絵画鑑賞を楽しめる道も探っている=大阪市北区
(2010年4月20日 05:00)
Category:変わるロータリークラブ「第2660地区」の元気人
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