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【女性ががんになるとき】(上)7・19医療フォーラムを前に

 □宮川花子さんに聞く

 ◆妻の変調に気づける夫へ

 「今でも、おなかの手術の傷跡をみて、なんでこんなことになったんやろかと思うときがある」

 昭和63年、33歳のとき、夫の宮川大助さんに付き添って偶然、胃の検査を受けた際、がんが見つかった花子さん。主婦として、人気漫才師としてまさにこれからというときだった。

 胃にピンポン玉大の腫瘍(しゅよう)ができていた。のちに、医師から「もう少し早ければ、おなかを切らずに内視鏡でとれたのに」といわれた。

 手術の傷の痛みに加えて、術後の治療でホルモンバランスを崩した。「それまでスリムで体重管理で困ったことがないのに、太った」。身体の傷や体重の増加は、女性にとって、より大きな精神的負担。がんによる死への不安感も次第に襲ってきた。

 術後の病理検査で、「ほぼ転移なし」との判断が出たが、治療から5年間は再発を見逃さないため、検査を繰り返し受ける必要があった。

 しかし、退院して、家庭に帰ってくると妻、母としての役割が待ち受ける。寝たきりになるわけではないので、家族は気遣いながらも、家事などを花子さんに頼ってしまう。

 働く女性としてもいつまでも休んではいられない。ましてや夫婦で人気の漫才コンビ。「精神的にも荒れ、夫に怒りをぶつける」日々が続いた。

 自身の手術から20年後、今度は大助さんが脳出血で倒れた。復帰に向けてリハビリに励む夫の姿をみていて気づいたことがある。

 「がんも重い病気なのに、なんでリハビリ期間がないんやろか」

 夫の世話は妻がするのが当然だと思われがちだが、妻が倒れた場合は必ずしも、そうはならない。検査のため病院に行くたびに「このまま入院しといたろか」と思った。

 しかし大助さんが倒れ、働いて稼ぎ、家事もこなすのは花子さん。「やはり家庭を支えるのは女の私」との思いを強くした。だからこそ、「女性には体調管理をしっかりしてほしい」と願う。

 闘病生活では、同じようにがんを発病した多くの女性と知り合った。彼女たちの夫と出会うと、必ず尋ねることがある。「奥さんのがんに、夫として何か心あたりはないの?」

 すると、ほとんどの夫が「そういえば…」と後悔を口にする。

 夫婦漫才コンビとして、職場も家庭もともにし、誰よりも花子さんと長い時間を過ごす大助さんだが、多忙を極めるスケジュールのなか、互いにその予兆は気づかなかった。

 花子さんは「女性の体調管理には男性にも責任があるということをしっかり認識してほしい」と訴えた。

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 日本人の死因のトップを占めるがん。家事や育児をし、仕事をもつ女性は男性以上の負担を強いられる。八尾市で7月19日に開催される医療フォーラム「悩む前に知ろう!」を前に、がんと向き合う女性たちに聞いた。

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【プロフィル】宮川花子 昭和30年大阪市生まれ。大助さんと結婚後、54年、漫才コンビ結成。63年に花子さんは胃がん、大助さんは平成19年に脳出血を患うが、その後も人気漫才コンビとして活躍。今月18〜20日には、同市都島区の京橋花月で「大助・花子ファミリー劇場」を開く。

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