2010年6月14日
【産創館レポート】リハビリの課題 ロボットで解決
病院、リハビリ施設などでは医療従事者の不足や厳しい労働環境の改善、施術効率の向上が求められている。これらの課題を解決するため、開発されたのがアールテクス(大阪府堺市)の「手指リハビリロボット」だ。近畿大学生物理工学部のロボット技術をはじめ、医学部の医療技術とリハビリに関するノウハウを生かして開発された。
代表の積山彰氏は学生時代からロボット製作に携わり、大学卒業後は、堺市に本社を置く有名自転車部品・釣具メーカーに入社。約10年間、自転車の変速機などの開発に携わったがが、学生時代から描いていた「ヒトを助けるロボットの開発をしたい」という夢を実現するために退社した。
そして昨年7月、ロボットラボラトリーが主催する講座への参加を機に会社を設立。自分の家族がリハビリに苦しむ姿を間近で見ていたという経験がこのプロジェクトに携わるきっかけとなった。
正しいリハビリを行うためには理学療法士による適切な指導と力の加減が大切だが、それぞれの患者にあった方法でないと効果が表れにくく、反復運動と継続が重要となる。しかし、それには苦痛が伴うために継続が難しい場合が多い。家族は苦痛にゆがむ患者である身内の顔を見ながら、繰り返し運動を強制することになり、精神的、体力的にリハビリから遠ざかる人が少なくない。
そこで積山氏は理学療法士が手指のリハビリ運動を記憶させることができるロボットを開発。このロボットを使うと、患者にとって短期間で効率の良いリハビリができるだけでなく、理学療法士にとっても施術時間や負担を軽減でき、その時間を高度なリハビリ治療にあてることができるというメリットも期待できる。
今後はロボットの軽量化やコストダウンを行うとともに、医療機器として認可を取得する必要がある。病院やリハビリ施設などで一日も早く導入されるよう積山氏の奮闘が続いている。
(ロボットラボラトリー プランナー 田中良典)
【写真説明】病院などでの課題克服につながると期待されている「手指リハビリロボット」
(2010年6月14日 08:12)
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