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【キャンパス交差点】学校法人立命館 総合企画部次長 広井徹

一流選手の育て方

 あるプロスポーツ選手からマネジャーを介して英会話学校の紹介を頼まれたことがある。海外進出を見越してのことらしい。英会話スクールを紹介したのだが、この選手、スクールの社長との面会で、あろうことか社長の名刺をクルクルと丸めだしたのだ。「ああ、これは長続きしないな」。

 案の定、WEB上でのレッスンをはじめいろいろと融通を利かせてもらったのだが、少しやっただけで「プレーに専念したい」と投げ出してしまった。当人も問題だが、マネジャーをはじめ関係者が本人の顔色をうかがって、社会人として当然やるべき教育を先送りしている。ケガをして競技ができなくなったとき、引退した後、社会人として生きていける力があるかどうかは甚だ疑問である。

 本学体育会クラブの指導者はいう。「物ごとの意味、本質を理解できなければ、一流のアスリートにはなれない」と。才能だけでは一流にはなれない。さらにその一流を極めたプロスポーツ選手でさえ、そのほとんどはユニフォームを「脱ぐ」のではなく「脱がされる」。やりたくても続けられなくなるときがくるのである。

 現役をやめても、一流の社会人として生きていける力をつけて卒業させる。「強い選手を育てる」前に「素晴らしい人間を育てる」。ここに教職員は責任を持たなくてはいけない。

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