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関空 厳しい経営続く 伊丹統合 調査費計上も補給金増えず

 国土交通省が関西国際、大阪(伊丹)両空港の経営統合に向けた準備費用として、平成23年度予算の概算要求に調査費を盛り込む方針を固めたことで、24年度の統合実現に向けて大きく前進する。一方で、関空会社の経営を支援する補給金は、22年度と同額の75億円程度の要求にとどまる方針となった。関空会社の福島伸一社長は以前から「関空の競争力強化のためには最低でも90億円は必要」としており、補給金が要求通り認められても、統合実現までは厳しい経営が続くことになる。

 国交省は国直営の伊丹を株式会社化し、24年度に持ち株会社を設立して両空港を統合する計画だが、実現には空港法や関空会社法などの改正が必要。政府は、早ければ来年1月の通常国会に関連法案を提出する予定にしている。

 23年度予算の調査費は、両空港の資産査定などに使われる。特に、株式会社化するためには、伊丹の土地の資産価値を正確に調査する必要があるという。近く国交省航空局を中心に関連部署の若手を集めた専門チームを発足させ、経営統合に向けた具体的な枠組みづくりをスタートさせる。

 一方、補給金の要求が75億円程度にとどまる方針のため、統合までの間、関空会社は厳しい経営を強いられることになる。

 補給金は15年度から、年間90億円が支給されてきた。昨年は関空の国際競争力確保のため、160億円を概算要求したが、政府の事業仕分けを受けて75億円に減額された。

 関空会社は、22年3月期連結決算で赤字の予想を覆して経常黒字を確保。23年3月期も経常黒字を見込む。

 黒字の要因として免税店など非航空系収入の拡大が挙げられるが、昨年秋から実施している着陸料の大幅な割引策で海外の航空会社の増便が相次ぎ、中国を中心に外国人旅客が増大していることが寄与している。

 黒字の切り札ともいえる着陸料の割引を23年度以降も継続するには、補給金の支給は不可欠だ。ある関空会社幹部は「来年度の補給金も75億円にする根拠は何もない。『関空は国の基幹インフラ』との視点で議論を進めてほしい」と話している。

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