2010年7月26日
【産創館レポート】用途広がる「格安WEB会議」
ウィランズ(大阪市北区)のWEBテレビ会議システム「Live Space(ライブスペース)」は、さまざまな業種で利用できるシンプル操作が自慢だ。月額1280円で、発売開始から1年間でインドや香港との海外通信、中小企業支援機関の求人面接、学習塾の遠隔者教育、社内会議など100社以上に導入されている。
尾上祥一社長は15年間、大手企業でシステム開発の最前線にいたが、直接人にかかわる仕事がしたいと思い、10年前にパソコンスクールを開業。現在は月額固定で通い放題のサービスを提供している。
一方で、自分の技術力を世に問いたいという気持ちから、パソコンへのダウンロード用の時計と天気の無料プログラムを製作し、ヤフーで8週連続ダウンロード数1位になった。そして3年前、良質な通信インフラが安価になったことに着目し、WEBを使ったテレビ会議システムの研究開発を独自で始めた。
尾上氏の根底にあるビジネスコンセプトは「無駄を排除すること」。不要なサービスや機能を省き、できるだけシンプルにすることで、必要なものが顕在化してくる。それこそが、ユーザーの必要としているものだという考え方だ。
これまでのテレビ会議システムは、個々のパソコンに初期設定しないと使えず、基本システム以外はカスタマイズが発生する。同社のシステムは、初期設定が不要で、パソコンにカメラとマイクスピーカを接続するだけで利用可能だ。
さらに実用性重視のシンプルなシステムをめざし、1画面で操作でき、マニュアルなしでもわかるデザインも追求した。シンプルだからこそ、ユーザーのアイデア次第で用途の可能性が広がるライブスペースは、リアルタイムコミュニケーションを可能にしたネット革命だといえる。
システムの完成度と技術力が評価された結果、関西の大手企業の経営者によるベンチャー支援組織「インキュベーション・エンジェル・グループ」から資金・事業展開での支援を取りつけた。
今後は日本だけでなく、世界を簡単、格安でつなぐことを視野に、英語バージョンでの展開準備を整備している。(大阪産業創造館スタッフコンサルタント 中小企業診断士 泉仁史)
(2010年7月26日 09:14)
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