2010年7月27日
橋下知事 何に染まる? 中国視察へ出発
【上海=康本昭赫】上海万博などの視察のため、大阪府の橋下徹知事は27日、関西国際空港を出発し、中国・上海に到着した。「就任前はグアムにしかいったことがなかった」というが、就任後の海外視察は今回で10回目とハイペース。自分の目で見たことを信じるのが橋下流なのか、外遊から戻ると、視察先の制度などを府の政策に取り入れるよう担当部局に指示することも多い。「今回は何に感化されるのか」。知事の視察に関係者の注目も集まっている。
「大阪のことをしっかりPRしてきます。(中国訪問は5度目で)中国が重要なパートナーというメッセージになる。関西はアジアの中継都市を目指す」
この日午前9時すぎ、関空から上海便に乗り込む際に、橋下知事はこう意気込みを語った。
今回の外遊では上海と北京に滞在。上海万博では、7月28日の語呂合わせの「なにわの日」にちなんだイベントに出席し、出展中の大阪館をPR。ここでは大阪都構想をめぐり対立が続く大阪市の平松邦夫市長も同席の予定で、上海を舞台に両者の論争が繰り広げられる可能性もある。
一方、北京では中国の外務省にあたる外交部を訪ねる。現在は大阪市西区にある在大阪中国総領事館を、府咲洲(さきしま)庁舎(WTC)のある大阪市咲洲地区に移転するよう要望する方針だ。府内の経済3団体にWTCへの事務所移転を断られているが、知事は「中国のビジネスマンの方が先を見る力がある。咲洲地区の価値は分かる人には分かる」と期待する。
また、北京のトップクラスの進学校を視察するほか、北京市長や北京市教委幹部とも会談、帰国は31日の予定だ。
外遊から戻った後の橋下知事発言は、視察内容に集中することが多く、関係者によると、行政方針の転換にも大きな影響を与えているという。
今年1月のシンガポール出張後は「この間、シンガポールに行ってきたが、淡路島くらいの面積なのに日本より栄えている」と繰り返し、視察内容を持ち出して大阪(伊丹)空港の廃港やカジノ誘致を提唱。さらに「今、シンガポールにかぶれ、その政策を参考にしている」とも述べた。
一方、6月の欧州出張の帰国後は「英国の広域行政体である大ロンドン市(グレーターロンドン)は僕がこれからやることの方針を決定づけた。大きな人生経験で、本当に勉強になった」と発言。
知事の掲げる大阪都構想を「グレーター大阪」に改名を検討するほど、英国の都市制度に心酔し、都市制度について語るたび、グレーターロンドンを引き合いに出した。さらに、教育制度についても「(英国出張で)教育の神髄はやっぱり競争にあることを悟った」という。
今回の海外出張で、橋下知事は何を得るのか。ある府幹部は「帰国後しばらくは中国の話で持ちきりになるのだろう。ある程度覚悟はしている」と打ち明けた。
【写真説明】上海に向けて出発する橋下徹・大阪府知事(中央)=関西国際空港(甘利慈撮影)
(2010年7月27日 13:47)
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