産経関西(産経新聞大阪本社公式ニュースサイト)

「町工場のおやじ」奮闘記刊行 守口の電気自動車プロジェクト

守口市の町工場などが共同製作で電気自動車を作った奮闘記を刊行板金会社社長、大阪弁でつづる

 大阪府守口市の町工場などが共同で製作した電気自動車「Meguru」の完成までの奮闘記「町工場のおやじ、電気自動車に挑む」=写真=が刊行された。デザイナーとの葛藤(かっとう)、資金不足、時間との戦い…。次々にふりかかる難題にどう立ち向かったのか。ありのままを伝えたいと大阪弁で泣き笑いの日々をつづっている。

 この本は情報誌づくりなどを手がける「組立通信」社(大阪市北区)が編集発行。電気自動車ができるまでの過程を、プロジェクトリーダーである淀川製作所の小倉庸敬(おぐらのぶゆき)社長の目を通して語る。「気取った言葉は不要」という小倉社長の要望で、大阪弁の一人称で執筆された。

 守口、門真両市は大手家電メーカーの「企業城下町」とも呼ばれ、多くの下請け工場がある。しかし、大企業の生産拠点が海外へ移転するなど地元産業は空洞化、長引く不況に世界金融危機も追い打ちをかけた。そんな逆境の下、守口にある板金加工会社の小倉社長が「不況と一緒に沈没してたまるかい」と、「家電の町」ならではの電気自動車(EV)の開発に着手した。

 とはいえEVそのものは新しい技術でも画期的な発明でもない。そこで、こだわったのがデザイン。「女の人がカワイイと言うような」斬新な車だった。

 小倉社長の会社など4社で「あっぱれ!EVプロジェクト」と銘打ったチームを立ち上げた。

 しかし、府の助成金申請が通ってしまったため、半年のうちに製作し成果をあげなければならなくなった。さらに、設計図はなく部品や材料も試行錯誤。妥協を許さないデザイナーと職人たちとの“仁義なき戦い”、膨れ上がる予算で不足する資金…。

 「極限」とも言える状況のなかで小倉社長の“語り口”が織り成すユーモアが絶妙。ハピネス☆ヒジオカさんのほのぼのとしたイラストも“哀しくてオモロイ”雰囲気を伝えている。

同書は税込み1500円。問い合わせは組立通信(電話06・4802・0200)。
 

前の記事:WOW8月号は"あのイベント"を告知 »

後の記事:【写劇'10】天平の雅 今盛りなり 平城遷都1300年祭 »

ホーム