2010年7月30日
【機先】がんこフードサービス会長の小嶋淳司さん
不況で全国的に花火大会の縮小・中止が相次ぐ中、8月7日に22回目を迎える大阪市の「なにわ淀川花火大会」が好調だ。大会会長の小嶋淳司・がんこフードサービス会長に秘訣(ひけつ)を聞いた。(藤原章裕)
「淀川花火」で恩返し続ける
――今年の特徴は
「開始を告げるのは、大阪府の条例で最大の打ち上げ花火である8号玉(直径24センチ)だが、今年は20発に倍増する。淀川に浮かべた台船から花火を打ち上げ、水面間際で開く『水中花火』もあり、水面から空まで花火でいっぱいの空間をつくる。打ち上げ数は非公表だが、今年の予算は3億円を超える」
――好調の要因は
「当初から大阪府・市の金銭支援を受けていない。公的資金に頼ると、予算が絞られれば運営が難しくなる。われわれは地元・十三(大阪市淀川区)のボランティアによる運営委員会をつくり、寄付や協賛金、有料の観覧席などの収入がある。十三の商店街には1円からでもOKな募金箱を置いてもらっている」
――不況の中、企業の協賛金も減っているのでは
「大口協賛金といっても、1社あたり最大でも百数十万円程度。今は観覧席の収入で8割をまかなう。場所の奪い合いなどを避けるため、1万8千円の納涼船を筆頭に3千円の堤防パノラマシートまで4つの有料観覧席を設けており、今年は4万9千席と前年比5割弱増やす。それでも約55万人の観客の約9%なので、自由に見物できる場所もたくさんある」
――黒字は確保できているのか
「3、4年に1回、気が緩むのか赤字になることがあるが、翌年は反省して黒字にしている。昨年は1500万円程度の赤字が出てしまったので、今年は黒字化して取り戻す」
――花火大会にかかわったきっかけは
「十三で4坪半(約15平方メートル)の『がんこ寿司』を開業し、16回続いた地元の『十三どんとこい祭り』にかかわってきた。平成元年から花火大会に衣替えした。関西を中心に97店を展開しているが、発祥の地で恩返しをしたいとの思いが根底にある。お客さまの感嘆の声や拍手を聞くと、やってよかったと思う」
――大阪商工会議所や関西経済連合会、関西経済同友会なども後援している
「『元気な大阪』『元気な関西』にしようと力を貸してくれている。水都・大阪にふさわしい、人と水の祭典でもある。何十年も何百年も続く大会にしたい」
こじま・あつし 同志社大卒。昭和38年がんこ寿司(現・がんこフードサービス)創業。社長を経て平成17年10月から会長。関西経済同友会代表幹事などを歴任し20年11月から大阪商工会議所副会頭。20年度から、なにわ淀川花火大会の会長を務める。75歳。和歌山県出身。
(2010年7月30日 09:12)
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