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【寅の番】 鉄人離脱で選手起用「静」→「動」

 開幕戦と後半戦スタートの阪神の打撃オーダーを見比べて驚いた。打順が変わっていないのは「2番平野」1人だけなのだ。真弓監督は開幕前、「強いチームは打順が固定している。主軸の顔ぶれが1年間、変わらないのがベスト」と言い続けたが、開幕から1カ月足らずで方針転換せざるを得なかった。

 4月18日の横浜戦(横浜)、右肩痛で金本が先発を外れ、連続フルイニング出場が「1492試合」で止まった。2004年から4番に君臨しつづけた「チームの顔」の離脱がキッカケとなり、「打撃オーダーは固定にこだわらず、調子のよしあしや、相手投手との相性なども参考にして組んでいる」と木戸ヘッドコーチ。

 4番は新井に。不振の鳥谷を3番から7番、さらに1番へと動かした。安打を量産するマートンは1番から3番。開幕7番のブラゼルは5番。真弓監督が「将来の大砲候補」として期待を込めて使い続けた桜井にかわり、浅井を8番に抜擢(ばってき)。この並びで得点力はアップしたが、最大のヒットは3カ月ぶりに左翼で先発復帰した金本の打順を「6番」にしたことだろう。その存在感は相手投手にプレッシャーを与え、打線に厚みを持たせている。

 「金本の実績やチームへの影響力、マスコミの視線を考えるとクリーンアップでの復帰かな、と思ったけどね」と球団幹部。もちろん、新井やマートンの調子しだいで、金本の4番復帰も「十分ありうるよ」と木戸コーチ。

 「鉄人」の離脱で、真弓監督の選手起用は「静」から「動」に変わった。災い転じて福となす-という言葉が、今年の阪神打線にはピッタリ当てはまる。 (三木建次)
 

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