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【儲かるネタの宝庫・大阪産業創造館の10年】(上)ビジネス生み出す"仲人"

自治体が運営する中小企業支援拠点の成功例として注目を集めている大阪産業創造館

 大阪市が運営する中小企業支援拠点「大阪産業創造館」(産創館、大阪市中央区)の開業は平成13年1月。大阪市を舞台に事業展開する中小企業を対象に経営相談をはじめ、セミナーやビジネススクール、商談会、交流会など、多種多様なサービスで経営者をサポートしている。

 テーマ別商談会

 その特徴でもあり、強みでもあるのが、ビジネスマッチングサービスの豊富さだ。毎回、テーマを設定してユニークな商材を持つ大阪市内の中小企業と大手企業などとを結びつけるテーマ別商談会「コラボde繁盛」。コラボレーション商品・サービスを生み出すことを目的に、同じテーマに関心がある企業同士の情報交換会「コラボdeタマゴ」などがある。

 なかでも14年4月にスタートし、大きな成果を挙げているのが技術マッチング「ビジネスチャンス倍増プロジェクト」だ。

 ものづくりに関する専門技術・知識を持ち、人脈と経験豊かな大手企業の技術系OBが“マッチングナビゲーター”として大阪市内の中小製造業を訪問。各企業が抱える課題をヒアリングし、その解決に最適なパートナーを紹介する。

 マッチングナビゲーターは約50人。彼らは自ら訪問先の中小企業を選び、電話で現状をヒアリング。そして必要とあれば、その企業に足を運び、課題や要望を把握する。

 その後、マッチングナビゲーターは月に1回、産創館に集まり、「マッチング会議」を開催。それぞれの情報を交換し、相互のネットワークの中から各企業にぴったり合ったマッチング先(パートナー)を決定して紹介する。

 隠れた魅力発掘

さまざまな経験と技術を持つマッチングナビゲーターだからこそ「自社では気がついていなかった魅力や技術力を発掘できる」と大阪産業創造館ものづくり支援チームリーダーの多賀谷元さんは話す。

 例えば、大阪市で金属部品の機械加工を手掛けるある中小企業は、マッチングナビゲーターの支援で新たな部品の製作に着手。6億円の年間売上高が8億円に増えたという。

 マッチングナビゲーターは、すでに大阪市内の中小企業約3千社を訪問、「約600件の成約が出ている」(多賀谷さん)。

 今後の課題は、マッチングナビゲーターが持つ知識や技術、ネットワークをシステム化して次の世代のナビゲーターに継承し、サービスの充実を図ることとしている。

                   ◇ 

 大阪産業創造館が開業10年目を迎えた。多彩な支援プログラムなどから着実に成果を出しており、他地域の自治体からの視察も後を絶たない。なぜ、産創館は成功したのか。その秘密を検証する。

【写真説明】自治体が運営する中小企業支援拠点の成功例として注目を集めている大阪産業創造館=大阪市中央区(大阪産業創造館提供)

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