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メール時代生き残り ファクス紙不要で画面に手書き

タッチペンで書き込んだ内容を送信できるシャープのファッピィ(内山智彦撮影) 送受信の際、紙が不要の家庭用ファクスの機種が広がりを見せている。本体の液晶画面で受信データを確認したり、画面に専用ペンで直接書き込んだ内容を送信したりできる。家庭用ファクスは普及の一巡に加え、インターネットによるメールの登場で需要が低迷。メーカー各社は画面上ですべて完結するメール感覚を取り入れ、市場のてこ入れを図る。

 家庭用ファクスで国内シェア1位のパナソニックは今月6日、本体の液晶画面に専用タッチペンで書き込んだ内容を送信できる「おたっくす」(KX―PW821)を発売した。受信データを液晶画面で見られる従来品もあるが、新製品の画面は同社最大の4・9型(対角線の長さが4・9インチ=約12・4センチ)。A4サイズまでの文書やイラストなどをスクロール方式で直接画面に書き込んで送信できるようにしたほか、画面に通話中のメモも書き込める。

 シェア2位のシャープも画面にタッチペンで書いて送信する「ファッピィ」(UX―D83)を20日に発売。画面上でA4サイズ1枚分のデータを送受信でき、受信データの画面に新たに書き加えて返信も可能。定期的にファクスで購入申し込みを送る通信販売での使用を想定している。

 国内の家庭用ファクスの販売台数は前年割れが続く。平成17年は273万台だったが、21年は約70万台減って206万台。22年は200万台を割る予測もあり、減少に歯止めがかからない。背景には携帯電話やメールの普及があるとみられ、メーカー側は需要掘り起こしに知恵をひねる。

 シャープは昨年秋、本体部分がデジタルフォトフレーム(電子写真立て)になっているファクス「インテリアホン」を発売、印刷機能をなくすなどペーパーレス化を徹底した。写真立ての機能を前面に押し出し、ファクスは“予備的”な機能にとどめている。家庭用ファクスの利用実態を調べたところ、受信データを印刷するケースは少ないことが分かり、機能の大幅な見直しを進めた結果という。

 同社は「固定電話回線の契約数は減っていない。ファクスの潜在的な需要はある」としており、各社ともさらに機能の見直しで需要を喚起する考えだ。

【写真説明】タッチペンで書き込んだ内容を送信できるシャープのファッピィ(内山智彦撮影)

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