2010年8月28日
関空厳しい"軍資金" 補給75億円 今年度と同額
国土交通省が27日発表した平成23年度予算の概算要求で、関西国際空港会社の経営基盤強化のための補給金に今年度と同額の75億円が盛り込まれた。補給金は関空会社が実施している着陸料の大幅割引策の原資になるだけに、同日、記者会見した関空会社の福島伸一社長は「空港の国際競争は待ったなしの状況。もう少し上積みして要求してほしかった」と本音を吐露した。(藤原直樹)
補給金は、1兆円超の有利子負債を抱える関空会社の金利負担を軽減する目的で15年から支給されている。毎年90億円だったが、昨年は関空の国際競争力強化のために160億円を概算要求した。
しかし、政府の行政刷新会議の事業仕分けで「凍結」の判定を受け、解除の条件となった関空会社の抜本的な経営改善策を打ち出すのが今年6月に延びたことから、今年度は2カ月分を差し引いた75億円が支給されている。
関空会社幹部は「本来は90億円のはずで、75億円の数字に根拠はない。要求段階で75億円に減額するのはおかしい」と憤る。
関空は、経営再建中の日本航空の相次ぐ減便などで一時は危機的状況に陥っていたが、昨秋からの着陸料割引策が奏功し、海外の航空会社を中心に増便が相次いだ。このため、7月は発着回数が1年9カ月ぶりに前年を上回り、国際線旅客数も8カ月連続で前年を上回るなど回復の兆しをみせている。
関空が今後も成長を続けるには着陸料割引策の継続が不可欠だが、福島社長は「来年度の割引策はこれからじっくり検討する」と述べるにとどまった。
一方、関空と大阪(伊丹)空港が24年度に予定する新設の持ち株会社の下での経営統合の準備費用として12億円が要求されたことについては、「国の成長戦略で打ち出された方針が着実に進むものととらえている」と評価した。
経営統合に向け、国交省を中心に具体的な制度づくりが進んでいるが、今後は関空会社としても、可能な範囲で関与していく方針を示した。
(2010年8月28日 08:18)
Category:ビジネス
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