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産学で新産業育成を 阪大産研フォーラム

 将来の関西経済を支える新産業の育成について話し合う阪大産研インキュベーション棟完成記念フォーラム「新産業を育(はぐく)む」(大阪大学産業科学研究所主催、産経新聞社共催)が30日、大阪府茨木市の同研究所で開かれた。企業関係者ら約150人が参加。バイオや環境、IT(情報技術)、新素材など新産業の成長戦略に関して議論が交わされた。

 阪大産研に今春、完成したインキュベーション棟は鉄骨5階建て(延べ床面積約5100平方メートル)。2、3階は民間企業が入居できる「企業リサーチパーク」で計28の実験室や研究室を備え、研究開発で大学の支援を受けられる。

 フォーラムでは、産研の山口明人所長が「新たな需要を喚起できる企業が、この施設から生まれてほしい」とあいさつした。特別講演では、西尾章治郎・大阪大学理事・副学長が産学連携の新たな展開について「人材育成が大きなテーマになる」と強調。貫井孝・シャープ常務執行役員は、電機メーカーが直面する課題と戦略について「海外市場で勝つには生産だけでなく、その社会に溶け込みニーズをとらえることが必要」と訴えた。

 パネルディスカッションは「産学連携の新モデルを創造する」がテーマ。インキュベーション棟の入居企業を代表して、上村工業の橋本滋雄常務が「(製品の)不良のメカニズムなどを解明するために設備などを活用したい」と述べた。

 松本毅・大阪ガスオープン・イノベーション室長は「他社との技術融合が事業化につながった」と指摘。高瀬幸子・高槻市理事は近畿経済産業局や自治体で産官学連携に携わった経験から「技術力の向上や人的交流など、連携による利点は大きい」と強調した。

 産研は産学連携を強化するため昭和14年、関西経済界の協力で発足。全国の国立大学で独自事業として初めて、大学内にインキュベーション施設を建設した。

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