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アジア提携行に社員出向 りそな銀、取引先支援拡大

 りそな銀行が取引企業の海外進出支援実績を今年4~6月、前年同期比の約2倍に増やすなど海外事業を強化している。メガバンクが海外支店の増強に乗り出すなか、返済すべき公的資金を残すりそなホールディングス(HD)傘下の銀行は支店の海外展開が“封印”されている。だが、海外銀行との提携などで情報力を強化する独自の戦略で取引先のニーズに対応。10月には「東南アジア情勢最前線」をテーマに過去最大規模のセミナーを開く。

 公的資金の注入を受ける銀行に課せられる経営健全化計画で、りそなHDは支店などの海外進出が事実上、規制されている。前身の旧大和銀行、旧あさひ銀行は10年ほど前に、欧米拠点を全面撤退するなど海外拠点のほとんどを閉鎖。りそな銀行は現在、インドネシアに合弁銀行を持つほか、中国やタイ、シンガポールに4つの駐在員事務所を展開するにとどまる。

 成長著しいアジアに進出する企業が相次ぎ、取引先に対して海外でサポートできない場合、国内取引にも影響しかねない。このため、独自の海外戦略に着手。インド最大の国営商業銀行のインドステイト銀行や韓国大手銀行の韓国外換銀行などアジア6カ国・地域の現地金融機関(計10行)と提携し、国内の取引先を取り次ぎ、現地で融資などのサービスを受けることができる態勢を構築した。

 さらに「取引先が求めるのは融資よりも情報提供や売り先・買い先の紹介」(りそな銀行)などであることから情報拠点のネットワークの充実も急ぐ。

 合弁銀行や提携銀行のあるアジア7カ国・地域のほか、企業の進出先として注目されるベトナムには、年内にもタイのバンコク銀行のホーチミン支店内に「りそなデスク」を設置する方向。社員を出向させ、国内取引先の業務手続きや現地法人設立などを支援する。インドではインドステイト銀行以外の提携先と交渉中で「りそなデスク」方式の拡大を進める。

 国内でもアジア進出支援の担当者を10月から現在の2人から12人に増員。うち3人を大阪に常駐させることにしており、海外情勢や各国の法律・税制に詳しい人材育成を目的に部長・支店長級と若手の海外研修などを強化する。

 10月7日にはグループとして、東南アジア情勢をテーマにしたセミナーを大阪本店(大阪市中央区)で開く。中小企業を対象にアジアの視察研修や商談会などを予定しており、海外に支店のないハンディ克服に向けた布石を打つ。

 りそな銀行の岩田直樹社長は「海外支店の進出は公的資金返済のメドが立つまでは検討できないが、取引企業の海外でのニーズに応じる態勢づくりには全力を尽くす」と話している。
 

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