産経関西

終戦記念日対談

 

祖国を愛し祖国を信じて行動を

 

言挙げ

 

 ―毎年この時期、「平和」が熱っぽく論じられます。しかしもう観念的平和論でもないと思いますが…。

 

  金氏 象徴的なのが市役所や役場が掲げる「平和都市宣言」の垂れ幕や看板です。宣言するとその都市だけは紛争に巻き込まれないと思っているのでしょうか。違うでしょう。沖縄に米軍が駐留し、横須賀を米海軍が母港とすることで日本の平和が保たれているということを認識しなければならない。

 

  桐山氏 日本国内や世界の各地で平和祈念の護摩を焚(た)いてきましたが、護摩を焚いてお祈りするだけで平和がくるとはもちろん思っていません。私たちが声をあげることで、賛同する人が一人でも増えて平和の実現に近づくと信じて行動しているのです。

 

  金氏 今こそ一人一人が平和のためにすべきことを考え、行動することです。有言実行の時です。

 

  桐山氏 イギリスの軍隊では貴族の子弟がまず先頭に立って戦死し、ノブリス・オブリージュ(高貴な身分に生まれたことに伴う義務)を果たした。こうした教育は日本にありませんねえ。

 

  金氏 彼らの出身校でも祖国のため命を捧げた高貴な犠牲者の氏名を石碑に刻んで永く讃えます。そうすることであとに続くものが出てくる。悪平等主義がはびこっている日本でエリート教育が必要だなんていえば批判の声もあるでしょうが、やはり必要だと思います。

 

  桐山氏 形あるものを示して語り伝えることでしょう。つまり言挙げしなければなりません。

 

  ―方向感覚を失ったように社会という大海原を漂流する若者も少なからずいる。最後に彼らにひと言。

 

  金氏 日本の社会はフェアです。そうでなければ台湾人の私が今ここに座っていませんよ。正しいと思ったことを実現させようと努力するなら、遅々としながらもとにかく前に進み、いつか報われる社会です。やったことはきちんと評価されると信じています。「あなたは一所懸命努力しましたか、一所懸命働きましたか」と問いたい。

 

  桐山氏 強力な圧力で自分のやりたいことはできず、やりたくないことを強制される。あなたたちの先輩はそんな時代を耐え忍び、今の社会の礎を築いたのです。やりたいことがやれる社会はなにものにも変えられない価値があります。その祖国を愛し、祖国を信じて行動してください。信念を持って努力すること、そして自分の潜在的な力を信じることです。

 

  ―ありがとうございました。

 

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