(95コマ)建築家の意欲あふれるレトロビル 中央区淡路町3
モダンなビルが立ち並ぶ御堂筋だが、一歩路地を入ると、隠れ家のような店やレトロな建物に出合う。
淀屋橋と本町の中間あたりを東に折れると明治時代にさかのぼったようなビルが建つ。看板には「清水猛商店」と書かれ、家具・室内具とある。
その魅力にひかれ店内に入ると社長の清水満宣さんが「このビルを見てふらっと入ってくる人は多い。あんたもその一人やろう」とこちらの心中を見透かしたように話す。
「建築家は有名な人みたいで、いろんな人がくるんや」という。
このビルの設計者は小川安一郎さん(明治15年〜昭和21年)で、大正12年に完成した。小川さんは京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)の第1期生。住友本社の住友営繕部で活躍した建築家だ。関西圏を中心に多くの作品を残している。
モダンな建物が多いが、その中でもこのビルは異色作という。木造3階建てで、和洋折衷のつくり。アーチ形の窓や1階玄関の上の瓦などは、設計者の強い意欲を感じる作品として評価が高い。
(2007/01/19) |